高原に行ってきてからというもの、以前に行った高原や山のことを、頻繁に思い出すようになった。気がつくと心が飛んでいる。そして、昔何度か通った戸隠で手に入れた、『戸隠の絵本』(津村信夫著)をまた読み始めた。宿でこの本を求めた時に「あのー、絵本ではないんですけどよろしいですか?」と聞かれたことを思い出す。絵本だと思う人が多かったのだろう。大丈夫、ちゃんとわかってますから。こういう素敵な本が人知れずある、ということを調べ済みであったのだ。
昭和15年に東京グロリア・ソサエテから発行された本の復刻版である。戸隠村に滞在したときのことを綴った、散文と詩。そのころの村の様子がおだやかに記されている。村人との会話や、感じた事が素直にしみてくる。 山は鋸の齒の形 冬になれば 人は往かず 峯の風に 屋根と木が鳴る こうこうと鳴ると云う 「そんなに こうこうつて鳴りますか」 私の問ひに 娘は皓い(しろい)齒を見せた 遠くの薄は夢のやう 「美しい時ばかりはございません」 (『戸隠の絵本』 「戸かくし姫」(詩) より抜粋) (横書きだとなんだか感じが違うわ…) 簡単な紙のケースに入っている。 ケースを開くと、古びた色の表紙。 戸隠も、今ではもう戸隠村ではなくて、長野市内の戸隠であるらしい。
by corurico
| 2009-10-10 16:02
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